夏目漱石の俳句

一人居や思ふ事なき三ケ日     漱石

(ひとりいや おもうことなき さんがにち

人に死し鶴に生れて冴え返る     漱石

(ひとにしし つるにうまれて さえかえる

菜の花の中に小川のうねりかな     漱石

なのはなの なかにおがわの うねりかな)

菫程な小さき人に生れたし     漱石

すみれほどな ちいさきひとに うまれたし)

腸に春滴るや粥の味     漱石

(はらわたに はるのしたたるや かゆのあじ)

永き日や欠伸うつして別れ行く     漱石

ながきひや あくびうつして わかれゆく)

春の夜や妻に教はる荻江節     漱石

はるのよや つまにおそわる おぎえぶし)

帰ろふと泣かずに笑へ時鳥     漱石

(かえろうと なかずにわらえ ほととぎす

鳴くならば満月になけほととぎす     漱石

(なくならば まんげつになけ ほととぎす

雲の峰風なき海を渡りけり     漱石

くものみね かぜなきうみを わたりけり)

叩かれて昼の蚊を吐く木魚哉     漱石

(たたかれて ひるのおはく もくぎょかな)

能もなき教師とならんあら涼し     漱石

(のうもなき きょうしとならん あらすずし

蛍狩われを小川に落しけり     漱石

ほたるがり われおおがわに おとしけり)

某は案山子にて候雀どの     漱石

(そらがしわ かがしにてそうろう すずめどの)

肩に来て人懐かしや赤蜻蛉     漱石

(かたにきて ひとなつかしや あかとんぼ

ある程の菊投げ入れよ棺の中     漱石

(あるほどの きくなげいれよ かんのなか)

秋の川真白な石を拾ひけり     漱石

あきのかわ ましろないしお ひろいけり)

累々と徳孤ならずの蜜柑哉     漱石

(るいるいと とくこならずの みかんかな)

鐘つけば銀杏散るなり建長寺     漱石

(かねつけば いちょうちるなり けんちょうじ)

わが影の吹かれて長き枯野かな     漱石

(わがかげの ふかれてながき かれのかな)

凩や海に夕日を吹き落す     漱石

こがらしや うみにゆうひお ふきおとす)

東西南北より吹雪かな     漱石

(ひがしにし みなみきたより ふぶきかな)

何となく寒いと我は思ふのみ     漱石

(なんとなく さむいとわれわ おもうのみ)

行く年や猫うづくまる膝の上     漱石

ゆくとしや ねこうずくまる ひざのうえ)

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最高に好き(☆☆☆)かなり好き(☆☆)好き(☆)どちらともいえない好きではない(★)俳句の意味が分からない
何となく寒いと我は思ふのみ
蛍狩われを小川に落しけり
一人居や思ふ事なき三ケ日
わが影の吹かれて長き枯野かな
累々と徳孤ならずの蜜柑哉
人に死し鶴に生れて冴え返る
永き日や欠伸うつして別れ行く
腸に春滴るや粥の味
某(それがし)は案山子にて候雀どの
凩や海に夕日を吹き落す
能もなき教師とならんあら涼し
菫程な小さき人に生れたし
鐘つけば銀杏散るなり建長寺
ある程の菊投げ入れよ棺の中
叩かれて昼の蚊を吐く木魚哉
雲の峰風なき海を渡りけり
秋の川真白な石を拾ひけり
鳴くならば満月になけほととぎす
春の夜や妻に教はる荻江節
東西南北より吹雪かな
肩に来て人懐かしや赤蜻蛉
帰ろふと泣かずに笑へ時鳥
行く年や猫うづくまる膝の上
菜の花の中に小川のうねりかな